2009年02月11日(水) 20時33分
イスラエル、再び女性宰相なるか 総選挙で中道カディマ辛勝(産経新聞)
【エルサレム=黒沢潤】イスラエル総選挙(定数120)は10日夜に即日開票され、11日未明の選管推定(開票率99%)によると、最大与党の中道カディマが28議席(解散前29議席)を獲得、最大野党の右派リクードの27議席(同12)をわずか1議席上回り、第一党の座を保持した。しかし全体では、リクードを中心とする右派勢力が過半数を占めるのは確実だ。和平交渉に懐疑的な右派勢力が伸長したことで、パレスチナの和平プロセスは難航する見通しが強まった。
野党のうち、極右政党の「わが家イスラエル」が11議席から15議席に躍進する一方、左派与党の労働党は18議席から13議席に減らし、結党以来初めてとなる第4勢力に落ち込んだ。
当初、劣勢が伝えられていたカディマのリブニ党首(外相)は「有権者は今回カディマを選んだ。われわれが次期政権を作る」と勝利宣言した。ただ、リクードを中心とする右派勢力が64議席と過半数を獲得しており、リクードのネタニヤフ党首は「わが党率いる右派陣営の明らかな勝利。私たちが政権を作る」と同様の勝利宣言を行った。リブニ外相はリクードに大連立樹立を呼び掛けているが、実現するかは不透明だ。
軍兵士の投票などと合わせ、正式結果は12日夜以降に判明する。投票率は65.2%で、前回2006年の総選挙より2ポイント上がった。
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