麻生首相の郵政民営化を巡る発言が、日々めまぐるしく変わっている。
首相は昨年9月の自民党総裁選に出馬した際の討論会で、総務相として郵政民営化を担当したと強調したが、5日の衆院予算委員会で担当は竹中平蔵氏だったと答弁。
記者団が10日、発言の説明を求めると、首相は「総務相を2期やった。1期目は郵政民営化を担当する所管大臣。後半の2期目、(郵政民営化法案を)決定する時は郵政民営化担当を外された。二つ分けてお話しにならないと混線される」と述べた。
首相は2003年9月から05年10月まで総務相を務め、郵政事業の4分社化を決めた04年9月に郵政民営化の基本方針の閣議決定に署名。その後、04年9月の内閣改造で郵政民営化相が新設された経緯があるため、二つの発言に齟齬(そご)はないと説明したかったようだ。
首相はまた、05年衆院選について、「あの時『4分社化を知っていましたか』と言われ、知っている人はほとんどいないというのが私の認識だ。国民が(争点として)感じていたのは、民営化かそうじゃないかだけだったと思う」と語った。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090210-OYT1T00875.htm