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2009年02月10日(火) 00時00分

パラ3選手が報告会読売新聞

「北京の悔しさ、今後の原動力に」
北京パラリンピックの感想を語った土田和歌子(右端)、加治佐博昭(中央)、鈴木徹(左端)の3選手(横浜市で)

 昨年9月の北京パラリンピックに出場した選手3人が8日、「障害者スポーツ文化センター横浜ラポール」(横浜市)で大会の感想を報告し、今後の抱負を語った。3人は惜しくも北京でのメダルを逃したものの、集まった約40人の前で、次回ロンドン大会での健闘を誓った。(加納昭彦)

 3人は、陸上車いす女子五千メートルの土田和歌子(34)、マラソン(視覚障害)の加治佐博昭(34)、陸上男子走り高跳びの鈴木徹(28)の各選手。報告会はNPO法人「関東身体障害者陸上競技協会」(広田博子理事長)が主催した。

 アテネ大会で金メダルに輝いた土田選手は、北京では前方の選手の接触事故に巻き込まれて五千メートル決勝を途中棄権し、その際のけがでマラソンも欠場。報告会では「多くの人に助けてもらい、支えられていることを実感した。悔しさを今後の原動力にしたい」と力強く語った。

 加治佐選手は34キロ地点で息切れしたことに触れ、「応援してくれた人に背中を押されて何とか走り切れた」と振り返り、「限界はもっと高いところにある。ロンドンで好成績を残したい」と決意を語った。

 鈴木選手は、家族に渡そうとした陸上競技場のチケットが売り切れていて困っていた時、中国人選手から分けてもらったエピソードを披露。「こうした親切心や、日本人選手への拍手など、すばらしい国だと感じた」と語った。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090210-OYT8T00117.htm