築地市場の約770水産仲卸業者で作る「東京魚市場卸協同組合」の理事長選の再選挙が9日、同市場で行われた。市場の江東区豊洲地区への移転を容認する現職の伊藤宏之理事長(70)と、反対派の山崎治雄理事(70)の得票は今回も同数となり、次回の17日の理事会で選出方法などを再検討する。
同組合によると、理事30人が今月5日に続き3度目となる投票を行ったが、結果はまた15票ずつ。伊藤理事長と山崎理事の間で話し合いが持たれたが、結論は出なかった。
2人は17日の理事会までに移転問題などについての公約を作り、理事に配布するという。
2人は共同で記者会見。伊藤理事長は、組合員への貸し付けの焦げ付きで組合財政が悪化しているとし、「都から支援を引き出すのが理事長の義務」と移転容認の理由を説明。
一方、山崎理事は「豊洲は一般の消費者も怖いと思っている。豊洲から品物は買えないとなると、我々は廃業だ」と移転反対の理由を述べた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090210-OYT8T00118.htm