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2009年02月10日(火) 22時16分

<日本郵政>かんぽの宿売却、成功報酬6億円…メリルと契約毎日新聞

 日本郵政が「かんぽの宿」売却で財務アドバイザーに起用したメリルリンチ日本証券との間で、売却が完了すれば手数料を含め最低6億円の報酬をメリルに支払う契約を結んでいたことが、10日分かった。鳩山邦夫総務相が同日の参院総務委員会で明らかにした。

 両社が08年2月に結んだ契約書によると、かんぽの宿71施設と社宅9カ所の計80施設の売却を前提に、成功報酬として売却価格の1.4%を日本郵政がメリルに支払うと約束。1.4%分が6億円を下回った場合、成功報酬は6億円と取り決めていた。財務アドバイザーの1年分の手数料として、すでに支払った1億2000万円(月額1000万円)も、この中に含まれる。

 鳩山総務相の反対を受けて、日本郵政はオリックス不動産への一括譲渡を白紙に戻す方針で、正式に撤回されればメリルには手数料以外の成功報酬は支払われないという。ただ、オリックスへの譲渡が実現していれば、メリルには売却額109億円の5.5%にも相当する報酬が入る予定だっただけに、契約の妥当性が問われそうだ。【前川雅俊】

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