公益法人では認められない多額の利益を上げていたとして、文部科学省の立ち入り検査を受けた「財団法人日本漢字能力検定協会」が、新事業開発資金や建設資金など将来の支出に備える引当金名目で、2007年度に約5億4000万円を繰り入れていたことが10日、同省の調査で分かった。
これら引き当て資産の積立額は06年度の約38億円から5億円増えて約43億円に膨らみ、文科省は「公益事業への還元など具体的な目的が明確でない」とし、協会に説明を求めている。
文科省などによると、協会は07年度に約72億円の収入があったが、新事業開発資金に3億6000万円、建設資金に1億2000万円など引き当て資産4項目に計約5億4000万円を繰り入れていた。
また協会が「資料館にする」として03年7月に購入した京都市内の土地建物が、事前に協会理事会で購入の承認を得た物件とは異なることも判明。協会は「(金額などが)同程度の物件なら、変更も含め事務局に一任することになっていた」と文科省に報告しているという。
(2009年2月10日13時28分 スポーツ報知)
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