10日午前10時ごろ、群馬県みなかみ町の東京電力小松発電所付近の山中で、男性2人が乗った新日本ヘリコプター(東京)のヘリが送電線に触れ雑木林に不時着した。群馬県警によると、東京電力の巡視員金子伸久さん(52)=同県沼田市高橋場町=が骨盤を骨折し重傷、操縦士安東広壮さん(35)=千葉市花見川区=が軽傷を負った。
東京電力によると、事故で送電線が切断され、沼田市やみなかみ町など9400戸が停電。県境を接する新潟県湯沢町の苗場スキー場では停電のため、ゴンドラ3基とリフト12基が停止し、スキー客約700人が一時取り残された。予備電源で復旧し、約2時間半後までに全員が救助された。
また群馬県の水上高原藤原スキー場ではリフト3基が止まり、乗っていた約60人が約30分間宙づりとなった。
国土交通省運輸安全委員会は航空事故調査官2人を現地に派遣した。
新日本ヘリによると、機体はベル206。沼田市のヘリポートを午前9時40分ごろ離陸し、送電線の点検をしていた。回転翼が送電線に当たり、飛行が続けられなくなったという。
JR東日本は、上越線水上—越後中里間で設備点検のため運転を一時見合わせた。
現場は民家が点在する山林で、不時着現場から約200メートル離れた場所に民家があるという。
(2009年2月10日13時28分 スポーツ報知)
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