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2009年02月10日(火) 06時02分

鳥越俊太郎さん、がん肝臓転移 番組内で突然告白スポーツ報知

 ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(68)が9日、レギュラー出演するテレビ朝日系「スーパーモーニング」でがんが肝臓に転移したことを明かした。2005年10月に直腸がんの手術を受け、07年1月に左肺、同年8月にも転移した右肺の腫瘍(しゅよう)の摘出手術を受けていたが、昨年末の検査で肝臓への転移が発覚。番組放送中は「あくまで転移で肝臓がんとは違う」と気丈に振る舞った。番組終了後に都内の病院に即入院、10日に手術を行う。

 「突然ですが…明日、私は肝臓の手術をします」。鳥越氏は、コメンテーターとしてレギュラー出演しているテレ朝系「スーパーモーニング」の終了間際に2度目のがん転移を告白した。

 05年10月には直腸がんを手術。07年1月に左肺に転移し、同年8月にも右肺の手術を受けた。主治医からは「いずれは肝臓に転移する」と言われていたという。告知を受けたのは1月上旬。「2年前に肺に転移し、ついに肝臓に来てしまいました。できれば(手術)したくなかった」

 がん治療についての研究経験がある井上外科胃腸科病院の井上毅一院長は「直腸の場合は肝転移が多い」と指摘。「一般的に言うと、次は骨に飛ぶ(転移する)可能性がある。鳥越さんの場合は進行がゆっくりしていて自覚症状もなかったのでは」と話した。

 一方で鳥越氏は「あくまで転移で肝臓がんとは違う」と“想定内”を強調。前回は、がんのカケラが血流にのって体内を回り、肺の毛細血管に転移したものだったが、今回は肝臓の毛細血管にひっかかったもの。現在は約2センチ大になっているという。

 テレ朝局関係者には事前に報告しており「新聞に『肝臓に転移』と大きく書かれると、『もうダメか』と思われてしまうが、取ってしまえばいいだけ」と笑顔も交えて話していたという。

 番組終了後には都内の病院へ即入院。10日に開腹手術を行い、番組は2週間をめどに休む。同局広報によると、番組出演中のコメンテーターで鳥越さんの穴を埋めていくという。

 昨年11月、同じ新聞記者出身のキャスターである筑紫哲也さんが亡くなったとき、鳥越さんはこう語っている。「お互い、がんになったことで日本のがん治療、がん医療について、議論がしたかった」。過去2度とも闘病の様子を映像に収めてきたが、今回も収録予定。ジャーナリストとしてがんと向き合うことになる。

 ◆鳥越 俊太郎(とりごえ・しゅんたろう)1940年3月13日、福岡県うきは市出身。68歳。京都大学文学部出身。65年に毎日新聞社入社。68年10月に博子夫人と結婚。89年10月から02年9月までテレ朝系「ザ・スクープ」の司会を務めた。同年10月から同局系「スーパーモーニング」に出演。03年に関西大学社会学部客員教授に就任。血液型AB。

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(2009年2月10日06時02分  スポーツ報知)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090210-OHT1T00013.htm