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2009年02月09日(月) 09時04分

Opera、新 JavaScript エンジンで高速化したブラウザの提供へjapan.internet.com

ノルウェーの Web ブラウザ ベンダー Opera Software は、最も速いブラウザはどれか世界に知らしめたいと考えている。同社は新たな JavaScript エンジン『Carakan』(コード名) の投入により、自らブラウザ市場の先頭に立つ存在だと名乗りをあげるつもりだ。

だが、社名と同じ同社の Web ブラウザ『Opera』だけでなく、Mozilla Foundation の『Firefox』や、Apple の『Safari』をはじめ、Google の『Google Chrome』といった他の主要ブラウザも同様に、速度性能を追求している。

ベンダー各社は、現代の Web 体験における重要な要素、すなわち JavaScript エンジンの速度限界を押し上げようと努めている。近年の Web サイトでは、Web 2.0 体験を提供するために Ajax を多用している。これは、JavaScript コードを多用しているということにほかならない。

JavaScript の実行能力は、特定の Web サイトまたは Web アプリケーションにおいて全体的な速度を決定する要因のため、一般論としては、JavaScript の実行速度を高めることで Web 体験も高速化する。

JavaScript の実行速度を上げるために用いる技術は、ブラウザ ベンダーによって異なる。たとえば Opera の場合、同社コアテクノロジ担当バイスプレジデントの Lars Erik Bolstad 氏によれば、スタック型の命令セットを用いる現行版 Opera の JavaScript エンジンとは違い、Carakan ではレジスタ型のバイトコード命令セットを用いるという。それぞれの手法の違いだが、レジスタ型の場合は各命令セットが受け取る値のブロックが固定なのに対し、スタック型では動的に割り当てられる。

Opera の開発者 Jens Lindstrom 氏は、同社公式 Blog の投稿で次のように説明した。「各命令は、スタックの先頭にある値だけを見るのではなく、どのレジスタにもアクセスできる。スタックの先頭との間で値をコピーする必要がないため、実行する命令もコピーしなければならないデータも少なくて済む」

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