高知県室戸市の椎名漁港で覚せい剤計約百二十キロ(末端価格約百二十億円)入りのバッグ四個が見つかり、室戸署は八日、バッグを受け取ろうとしたとして覚せい剤取締法違反容疑で、
また高知海上保安部は同日、室戸岬沖で停船命令に従わなかったとして、漁業法違反(立ち入り検査忌避)の現行犯で、漁船の中国人船長(47)ら六人を逮捕。県警は漁船が覚せい剤を運んだとみて、海保や警視庁、大阪府警などと合同捜査本部を設置した。
調べでは、梁容疑者ら三人は七日午後十時四十分ごろ、椎名漁港の堤防で、覚せい剤約百二十キロを受け取ろうとした疑い。
県警と海保によると、七日午後四時ごろ、第五管区海上保安本部(神戸)の航空機が室戸岬の南東約九十キロで不審な漁船を発見。連絡を受けた高知海保は同九時半ごろ、県警に通報した。
周辺を警戒していた室戸署員が約一時間後、椎名漁港の堤防の上で旅行用バッグ四個を見つけた。中にはそれぞれ約三十キロの覚せい剤が袋に入っていた。漁船から小型船が離れ、バッグを堤防に降ろしたとみられる。
三人は釣り客らに見つかり、梁容疑者ら二人が車で逃走、徳島県内で同県警の警察官が発見した。もう一人の男は椎名漁港の堤防付近で見つかった。