今年で3回目の「はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン大会」が岐路に立たされている。メーンスポンサーだったアーバンコーポレイション(広島市中区)の経営破綻(はたん)で協賛金の大幅減が避けられない見通しとなったためだ。実行委員会は「みんながスポンサー」として市民や関係団体に募金を呼び掛ける。
大会は世界遺産の島・宮島から西中国山地の吉和まで77.5キロ、高低差900メートルの過酷なコース。昨年は国内外の351人が参加し、運営費は約5000万円かかった。うち企業協賛金は約4000万円と8割を占めた。
ところが昨年8月、2500万円を提供していたアーバンが破綻。実行委は別の上場企業にメーンスポンサーを打診したがうまくいかず、他の企業からの協賛金も増額が難しい状況にある。
実行委は「世界遺産の厳島神社の大鳥居スタートのコースは選手の評価も高い」と今年も6月21日の開催を決定。昨年の半分の費用で運営できるよう、600万円かけていたテレビ番組制作を中止。スタッフTシャツの代わりに協賛企業に社名入りTシャツの提供を呼び掛けるなど経費削減に努めていく。市内のイベントや実行委の構成団体の会合などで募金を呼び掛け、小口スポンサー獲得に力を入れる。
【写真説明】昨年6月の大会で、高低差の大きい過酷なコースを駆け抜ける選手たち。今年は運営費の確保が課題となる