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2009年02月08日(日) 10時50分

脱税容疑でコンサル社長ら聴取へ 鹿島裏金疑惑中国新聞

 大手精密機器メーカー「キヤノン」の関連施設をめぐり、大分市内のコンサルタント会社「大光だいこう」側が、工事を受注した大手ゼネコン鹿島から受領した裏金などを税務申告せず数億円を脱税したとされる疑惑で、鹿島の下請けの電気設備工事大手「九電工」(福岡市)も、大光側に対する約二億円の裏金づくりに関与していたことが七日、関係者の話で分かった。

 東京地検特捜部は同日までに、八日からの週前半にも法人税法違反などの容疑で、大光社長(65)ら十人前後の取り調べに踏み切る方針を固めたもようだ。既に東京高検管内の他地検などから応援検事を集めて捜査態勢を拡充、巨額の裏金による脱税工作の実態解明に乗り出す。

 関係者によると、九電工の裏金づくりの舞台となったのは、川崎市にあるキヤノンの研究施設「矢向やこう事業所」建設工事。鹿島がキヤノンから受注し、二〇〇四年十二月に着工した二期工事の一部となる電気関連工事を約九億三千万円で九電工に下請け発注した。

 九電工は翌〇五年、徳島市の電気工事会社に約四億八千万円で下請けに出し、この電気工事会社が架空発注などにより裏金約二億円を捻出ねんしゅつ、大光側に渡したとされる。

 裏金が大光側に流れる際、大阪市内の別のコンサルタント会社社長(61)が介在した疑いの強いことも判明。この社長は鹿島の裏金提供疑惑でも関与が指摘されていた。

 大光社長は、キヤノンが発注した工場建設や大分県土地開発公社発注の工場用地造成などを鹿島が受注できるよう仲介。鹿島から受領した仲介手数料などの所得を隠した疑惑が浮上している。

 民間信用調査会社によると、九電工の〇八年三月期の売上高は約二千百二十八億円、従業員は約五千人。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902080103.html