2009年02月08日(日) 07時22分
トレーダー主婦の夫「とことん逃げる」、帳簿類と姿消す(読売新聞)
大阪府泉佐野市の「女性トレーダー」が元本保証をうたって多額の資金を集めていた出資法違反事件で、岩田矩子(ともこ)容疑者(54)(逮捕)が府警泉佐野署の調べに対し、「株取引に使ったパソコンや帳簿類は、夫が持っている」と供述していることがわかった。
岩田容疑者が出頭する際、同行を求めると、夫(59)は「とことん逃げる」と話したといい、所在不明のままになっている。夫は、出資を募る目的で設立された有限責任事業組合のメンバーで、帳簿管理を担当していたとみられ、同署は夫からも任意で事情を聞く方針。
捜査関係者によると、岩田容疑者宅の捜索で、パソコンが見つからなかったことについて、岩田容疑者は逮捕当初、「お金を作るために売った」と供述。集めた金の流れを示す書類も一切見あたらず追及したところ、「行方をくらます時、パソコンと銀行通帳、帳簿類などを持ち出した」と話したという。
先月26日に失跡後、名古屋方面に潜んでいたという岩田容疑者は6日朝、出頭することを決め、弁護士を通じて同署に連絡。岩田容疑者の供述によると、その際、夫にも一緒に行くよう勧めたが、夫は拒み、パソコンや帳簿類を預かったまま姿を消したという。
出資者らによると、岩田容疑者は約10年前から、株取引への出資を募り、約200人から総額15億円を集めたとされている。自宅敷地内の事務所にはパソコンを並べ、岩田容疑者がインターネットで取引を行い、資金を運用。2007年5月には岩田容疑者と夫らが組合員となり、「アクア有限責任事業組合」を設立、資金集めを本格化させていた。
事務所で取引に使っていたパソコンは7〜8台あり、夫に預けたのは、その一部とみられる。同署は、取引経緯が記録された重要な証拠とみてパソコンや関係書類の所在を追及するとともに、資金集めや運用の実態を、夫も把握していたとみて、潜伏先の割り出しを急いでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090208-00000005-yom-soci