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2009年02月08日(日) 02時04分

政府、初めて「上場不動産投信」再編呼びかけへ産経新聞

 国土交通省と金融庁は、金融危機で異常な安値が続く「Jリート(上場不動産投資信託)」について、投資家の信頼を回復するため、運用を行う投資法人同士の合併・再編を促す方針を固めた。国交省が発足させた有識者会議が10日にまとめる中間報告に再編促進を明記する。

 Jリートは平成13年に初登場し、現在は41のリートが上場している。当初は優良物件の組み入れで運用利回りが好調に推移し、人気を集めた。しかし、昨夏の米国発の金融危機以降、国内の不動産市況が急激に悪化し昨年10月には破(は)綻(たん)に追い込まれるリートが出た。

 このため、両省庁では合併によって財務体質や信用力を高めることで、これ以上破綻するリートが増えることを防ぎ、投資家を保護したい考えだ。

 中間報告では、投資家保護が徹底できず、対象不動産の売却で市場縮小が懸念される「非上場化」や「清算」よりも、多額の資金が不要な「合併」を進めるべきだと指摘する。

 有識者会議は今年4月に最終報告書をまとめる予定で、国交省では「再編のためのガイドラインと位置づけたい」としている。

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