2009年02月08日(日) 00時30分
逮捕の女相場師、解約続出で昨秋から大口出資募る(産経新聞)
大阪府泉佐野市の主婦が株取引による高配当をかたって知人らから多額の資金を集めた出資法違反事件で、逮捕された岩田矩子容疑者(54)が、金融危機の影響で出資金の解約が増えた昨年秋以降、出資者らに1000万円単位の大口出資を頻繁に依頼していたことが7日、関係者の話で分かった。解約者の元本返済に多額の現金が必要だったとみられ、集めた出資金をそのまま返済に充当した可能性が高いという。
関係者らによると、米大手証券会社「リーマン・ブラザーズ」の破綻(はたん)で金融危機が表面化した昨年秋以降、出資者が次々と岩田容疑者に「資金は大丈夫か」と問い合わせるようになった。岩田容疑者は「オバマ大統領が就任すれば相場が動く」などと応じたが、その後、解約者が相次いだという。
岩田容疑者は元本保証の契約をしていたため、解約の際の元本返済が多額になったとみられ、このころから泉佐野市内のファミリーレストランで岩田容疑者が複数の出資者に詰め寄られる様子も目撃されるようになった。
一方で、岩田容疑者はこの時期、別の出資者に対しては「取引先の証券会社への証拠金が必要」「証拠金は潤沢にないといけない」などと説明し、1000万円単位の大口での増資を依頼。多額の出資ができそうな新たな出資者の紹介も求めるようになった。
出資金の管理組織として設立された「アクア有限責任事業組合」の内規では、新組合員の紹介者には出資額の2%が渡されることになっていたが、昨年秋ごろからは「規定より多く紹介料を渡す」と約束していたという。
しかし、岩田容疑者は同時期から紹介料や配当金を滞納。集められた大口の出資金は、解約者の元本返済にそのままあてられたとみられる。
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