世界的に評価が高い日本のテキスタイル(布)。その技術やデザイン力を紹介する「テキスタイルスピリット 原点との再会『アーカイブとデザイン』展」(主催=独立行政法人・中小企業基盤整備機構)が2月11、12の両日、東京・南青山のスパイラルホールで開かれる。
会場では、第一線で活躍するデザイナー5人が作った布地や衣服、着想の基になった資料などを展示する。その一人、テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんは、約5年を費やして制作した羽根を織り込んだ布など、自身の代表的な作品を紹介。展示された布は手で触れることもできる。
「イッセイ ミヤケ」で素材作りに携わる皆川魔鬼子(まきこ)さんは、しまと格子模様の布地などを約80枚のスライドで見せる。「ミナ・ペルホネン」のデザイナー、皆川明さんは、衣服5点と布3点を展示。織物の見本帳36冊も公開する。
若いデザイナーら4人が、織物の産地を訪れ、布をつくり、完成させた服も展示。制作風景を撮影した映像も放映する。
企画を担当したクリエイティブディレクターの清水早苗さんは「日本のファッションデザイナーは、服の造形だけでなく素材の制作にもかかわってきた。着物文化で培われた技術や、繊細な感性で作られた素材の価値を知ってほしい」と話す。
入場無料。午前11時〜午後8時。問い合わせは、テキスタイルスピリット事務局(03・3524・0786)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090208ok03.htm