2009年02月07日(土) 08時02分
ブログ市長 議会の不信任も「狙い通り。解散できて感謝」(スポーツ報知)
ログで市議全員の実名を挙げて「不人気投票」を呼び掛け、物議を醸していた鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)が6日、市議会から不信任決議を突きつけられた。市長は「何でも反対する今の議会では何もできない」と述べ、10日に議会を解散することを表明。来月にも実施される出直し市議選の結果次第では失職の可能性もあるが「市民の賢明な判断を待つ」と一歩も引かない構えを見せている。
不信任上等−。ブログ市長が“炎上”した。注目の市長不信任決議案は市議会15人の全会一致で可決。竹原市長は淡々とした表情で一礼した。
市長は「何でもかんでも反対する今の議会では何もできない。不信任決議は、まさにこちらの狙い通り。解散にたどり着くことができて感謝している」と豪語。市長派の市議3人も賛成に回ったが「賛成に回るよう事前にお願いしていた」と述べ、市議会解散への執念を見せつけた。
不信任のきっかけは市長の個人ブログ「阿久根時事報」。先月12日付で「最も辞めてもらいたい市議は?」と全市議15人の実名を挙げ、ネット投票を募った。決議は反市長派の市議4人が先月23日に提出。理由に、不人気投票問題のほか、市の広報誌で市議を中傷したことなどを挙げた。
竹原市長は元航空自衛官で05年の市議選で初当選。任期途中の昨年8月末の市長選に出馬し、議員定数の大幅削減案(16人→6人)など市政改革を訴えて元市議ら3人を破って当選した。
竹原市長のブログが火種になったのは今回が初めてではない。選挙戦中にもかかわらずブログの更新を続け、選挙管理委員会から注意を受けている。また当選直後、批判的な報道をしたという地元紙記者に「アッカンベー」のしぐさで取材拒否するなど、何かとお騒がせのキャラで通っていた。
反市長派と目される京田道弘議長(63)は「人事案を独断で決めようとしたり、議会と話し合う姿勢が感じられなかった。決議は仕方ない」と説明した。京田議長は例の不人気投票で6日夕方現在、トップ独走の2800票を集めているが「ブログの結果は関係ない。選挙で白黒をつければいい」と語り、受けて立つ構えを示している。
竹原市長のブログのアクセス数は、以前の一日数千件程度から、不人気投票が報道された1月中旬以降、最大2万件まで急伸。現在3000件程度に収まっているが、市長は「事情に詳しくない方が投票した今の結果はもはや意味がない」と放置状態だ。
竹原市長は10日に市議会を解散し、市議選を3月22日実施の方向で調整することを表明。「不景気下で厚待遇の市議は市民生活と離れている。市民の賢明な判断を待ちたい」と話す。出直し市議選後の市議会で、3分の2以上の出席で不信任案が再び可決されれば市長は自動失職する。
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