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2009年02月07日(土) 15時50分

JASRACに排除措置命令へ 公取委産経新聞

 テレビなどで放送される音楽の使用料をめぐり、社団法人「日本音楽著作権協会」(JASRAC、東京都渋谷区)が他の著作権管理事業者の新規参入を阻んでいるとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(私的独占)で排除措置命令を出す方針を固め、JASRACに事前通知したことが7日、わかった。

 関係者によると、JASRACは放送各局との間で、著作権を管理するすべての曲の放送や放送用録音を一括して認める「包括利用許諾契約」と呼ばれる形態の契約を結んでいる。この契約方法では、圧倒的なシェアで楽曲を管理するJASRACに一定額を支払えば、その楽曲を好きなだけ使える。一方、局側は別の業者と新たに契約を結ぶと追加支出が必要になる。

 公取委はこの契約方法が新規参入を阻害していると指摘。JASRACに対し、実際の使用頻度に応じて徴収する方法に改めるなどして独占状態を解消するよう求めるとみられる。

 音楽著作権の管理事業は平成13年施行の著作権等管理事業法で新規参入が可能となった。音楽放送分野の市場規模は約260億円に上り、JASRACが約99%のシェアを占めている。

 公取委は昨年4月に立ち入り検査していた。


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