全国各地で、お年寄りや乳幼児が犠牲になる火災が相次いでいる。各地で乾燥注意報が出されており、総務省消防庁では「ストーブの近くに燃えやすい物を置かないなど、火災予防の習慣をいま一度、徹底してほしい」と話している。
同庁によると、全国の住宅火災による死者は2003年以降、5年連続で1000人を超えている。07年の犠牲者のうち、約6割の684人が65歳以上の高齢者。また夜10時から朝6時までに亡くなった人が、全体の47%に達し、就寝時間中の対策が課題となっている。
最近でも高齢者が犠牲になるケースが目立つ。
同庁が呼びかけている火災予防の習慣は3点。「寝たばこは、絶対やめる」「ストーブは、燃えやすいものから離れた位置で使用する」「ガスコンロなどのそばを離れるときは、必ず火を消す」
さらに具体的な対策として、「逃げ遅れを防ぐために、住宅用火災警報器を設置する」「寝具、衣類及びカーテンからの火災を防ぐために、防炎品を使用する」「火災を小さいうちに消すために、住宅用消火器等を設置する」「お年寄りや身体の不自由な人を守るために、隣近所の協力体制をつくる」の四つを掲げている。
このうち、アメリカなどで就寝時間帯に威力を発揮しているのが火災警報器だ。日本でも、新築に続いて既存住宅も11年6月までの設置が義務付けられた。寝室と避難経路などに設置する。
配線の必要がなく、居住者が取り付けるタイプが主流。電器店やホームセンターで、1個4000〜5000円で売られている。寝室と台所など複数の場所につけておけば、連動して鳴るタイプもある。
消防庁は「町内会などで話し合って、火災警報器を一括購入するのもいいでしょう。隣近所のお年寄りのことも把握できて一石二鳥です」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090207ok01.htm