鳥取県境港市の水産加工会社「日吉水産」所有のカニかご漁船第38吉丸(安藤正史船長ら10人乗り組み)がロシア当局に拿捕(だほ)された事件で、在ウラジオストク日本総領事館は7日、乗組員全員が解放されたことを明らかにした。日吉水産によると、第38吉丸は同日夜、取り調べを受けていた極東・沿海地方のナホトカ港を出港した。
同社によると、順調なら9日午後10時ごろに境港に到着する見通し。
日本総領事館員は7日、乗組員と面会し、全員の健康状態に問題がないことを確認した。第38吉丸はナホトカ出港前に船倉に保管していたカニをロシア側に引き渡した。
ロシア国境警備当局は7日、解放のための保証金約560万ルーブル(約1400万円)が支払われたと発表した。
日吉水産の岩田慎介社長は5日、乗組員全員の解放と船の引き渡しでロシア当局と合意したと記者会見で発表。保証金の送金も明らかにしていた。
第38吉丸は1月24日に境港を出港。27日夜に境港市の北約480キロの水域でロシアの排他的経済水域(EEZ)に入ったとして拿捕され、日本政府が早期解放を働き掛けていた。(共同)
(2009年2月7日21時55分 スポーツ報知)
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