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2009年02月07日(土) 21時28分

キヤノン工事で脱税容疑=大分のコンサル社長−立件方針、詰めの捜査・東京地検時事通信

 キヤノンの工場建設をめぐり、コンサルタント会社「大光」(大分市)の社長(65)が、元請けの大手ゼネコン「鹿島」や下請け業者に架空工事を発注させ、工事代金を裏金化するなどの方法で、計約30億円の法人所得を隠し、計約9億円を脱税した疑いのあることが7日、関係者の取材で分かった。社長はキヤノン発注工事で業者選定に影響力を持っていたといい、東京地検特捜部は法人税法違反容疑での立件に向け、詰めの捜査を進めている。
 関係者によると、脱税の舞台となったのは、大分県土地開発公社とキヤノンが発注した同社子会社「大分キヤノン」と「大分キヤノンマテリアル」の両事業所の造成・建築工事など。両事業所では、鹿島が2003−06年に総額約480億円で請け負った。
 社長は造成工事で、鹿島や下請けに入った複数の業者に指示し、知人のコンサル会社代表(61)が経営する大阪市内の業者へ架空の工事代金約5億円を支払わせていた。大阪の業者で簿外化された資金が、大光やその関連会社2社に渡っていたという。
 鹿島との間で結んだコンサル契約に基づき、数億円の受注協力費を受領。大光などを下請けに入れ、架空経費を計上する方法で、実際よりも所得を少なく見せ掛けていたとされる。 

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