2009年02月07日(土) 20時45分

＜振り込め詐欺＞家出息子装い１４５万、容疑者逮捕　警視庁（毎日新聞）

　家出中の長男を装い両親に約１４５万円を振り込ませてだまし取ったとして、警視庁捜査２課などは７日、振り込め詐欺グループのメンバーで住所不定、無職、津末慎容疑者（２５）を詐欺容疑で逮捕したと発表した。津末容疑者は長男とは高校の同級生で、家出の話を聞きつけ悪用していた。０６年末から０８年３月にかけ、別に５人から約１３００万円をだまし取った疑いもあるという。

　逮捕容疑はグループの数人と共謀、０８年２月、広島県福山市の製鉄会社社員の男性（５７）方に長男を装い「ヤミ金で金を借りた。なんとかして」と電話。２回にわたり計約１４５万円を振り込ませ詐取したとしている。津末容疑者は「詳しい点が分からない」と否認している。

　捜査２課によると、津末容疑者は同県立高校時代の先輩だった別の詐欺グループの暴力団組員（２６）から、長男が３年前から家出していると聞いて計画。詐取成功後、組員に「あそこはうまくいく」と逆に紹介し交通事故の示談金名目に約５０万円をだまし取らせていたという。

　０８年夏ごろ、逮捕された組員の供述から津末容疑者が浮上した。被害者の男性は「久しぶりに息子から電話があったので信じてしまった」と話しており、長男とは今も連絡が取れていないという。【杉本修作】

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