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2009年02月07日(土) 20時39分

<サルコジ仏大統領>会見に英国とチェコが抗議 摩擦助長と毎日新聞

 【パリ福井聡】フランスのサルコジ大統領が5日夜、経済危機に対する国民の不安解消のため行ったテレビ会見の内容に、チェコや英国がかみつき、波紋を呼んでいる。

 サルコジ大統領は会見でチェコにある仏シトロエン社の工場を例に挙げ、「仏市場で売るための車をチェコの工場で製造するのは、(仏国民の雇用を奪うため)認められない」と表明。これに対し、欧州連合(EU)議長国チェコのトポラーネク首相は「こうした保護主義的発言はEU内での摩擦を助長する。モノやサービスの移動の自由はEUの基本原則で、チェコへの工場進出は企業の自由意思だ」と強く抗議した。

 サルコジ大統領はまた、「英政府が踏み切った付加価値税の引き下げは、消費の回復につながらず、むしろ(消費は)減退している」と発言。これには英首相府報道官が不快感を示し、「仏大統領府は電話で『発言は英国の経済政策を批判したものではなく、英国の政策は素晴らしい』と釈明した」と表明した。

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