2009年02月07日(土) 20時29分
「経済危機は国家的大惨事に」オバマ大統領、演説で訴え(読売新聞)
【ワシントン=岡田章裕】オバマ米大統領は7日、ラジオとインターネットによる定例の演説で「法案を早期に成立させなければ、経済危機は国家的な大惨事になる」と述べ、景気対策法案の早期成立を訴えた。
6日に発表された雇用統計をもとに「1月に60万の雇用が失われ、景気後退(リセッション)が始まってから360万人以上が職を失った」と指摘し、「大恐慌以来の経済危機で、米国民は議会が大きな困難に立ち向かうことを望んでいる」と強調した。
上院で審議中の景気対策法案を巡っては、民主党と一部共和党議員が6日夜、事業規模を7800億ドル(約72兆円)まで1000億ドル以上圧縮する妥協案で合意し、数日内に可決する見通しとなった。
法案が可決されれば、8200億ドル規模の下院法案と一本化したうえで16日までの成立を目指すが、調整が難航する可能性もある。
上院の妥協案は、共和党への配慮から下院案より減税策の割合が高く、最終的な事業規模も流動的だ。公共投資にばらまき事業が多いとの批判に対し、民主党は事業規模を削減し、減税策の割合も高めるなど大幅に歩み寄ったが、残る大半の共和党議員の理解は得られていないのが現状だ。
このためオバマ大統領は、週明け9日に中西部のインディアナ州、10日に南部のフロリダ州を遊説し、景気対策法案の早期成立を訴える。いずれも失業率が高い地域で、市民と直接、対話する予定だ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090207-00000061-yom-bus_all