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2009年02月07日(土) 20時12分

帝京大「躍進のシーズン終わる」 ラグビー日本選手権産経新聞

 試合終了間際、帝京大はゴールまで50メートルの地点でPGを選択した。成功すれば勝ち越しとなる場面で、WTB沼尻のけったボールは、わずかにポールまで届かなかった。捕球したリコーの選手がけり出してノーサイド。左ふくらはぎにけいれんを起こし、最後のキックをけれなかった正キッカーのFB船津は「任せられた仕事ができず悔しい」と唇をかみしめた。

 大学選手権後、チーム状態は下降していた。モチベーションの低下に加え、大会直前まで行われた試験の影響で全体練習も不足。下級生にはインフルエンザで倒れる者も続出した。そんな状況を救ったのが結束力。これまでにないほど長いミーティングを行い、「大学選手権で負けていったチームの誇りも持って戦おうと話した」とPR平原。これでチームは再び奮起した。

 トライ数差で2回戦進出こそ果たせなかったが、内容は互角以上。スクラムではリコーのHO滝沢が「完敗です」と認めるほど圧倒した。岩出監督は「練習不足で後半は若干足が止まったが、よく戦った。胸を張って帰れる」とたたえた。

 これで今季の戦いは幕を閉じた。対抗戦での優勝、そして大学選手権決勝での敗戦、さらに今回の引き分けと、喜びと悔しさを味わったシーズンを終え、船津は「いい試合をしても勝たないと意味がない。来年は大学選手権で優勝して、ここでも今回より先に行きたい」。フィフティーンは、もう一つ上を見据えた。(行場竹彦)

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