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2009年02月06日(金) 00時00分

おむつ交換 冬もまめに読売新聞


好きなおもちゃを手に持たせてあげると、おむつ交換の間も子どもがじっとしてくれることもある
「かぶれ」油断禁物 パパも協力して

 夏に多い肌トラブルというイメージがあるおむつかぶれ。ところが、冬場も油断はできない。

 風邪に伴う下痢などで、おむつかぶれを起こしやすいからだ。おむつをこまめに取り換えることが一番の予防法。専門家は「おむつ交換は子どもとのスキンシップの機会。大切にしてほしい」と話す。

 神奈川県の主婦(39)は最近、長男(3)のおむつを半日ほど取り換えないでいたら、おしりが真っ赤になっていてびっくりした。「おむつ代がばかにならないし、冬だから大丈夫だろうと油断していた」と打ち明ける。

 東京都文京区の細部小児科クリニック院長の細部千晴さんによると、おむつかぶれとは、おむつが当たる部分の皮膚が炎症を起こすトラブル。悪化すると、赤いブツブツができたり、ただれて皮膚がむけたりすることもある。

 汗や尿で、おむつの中が湿って蒸れた状態になると、皮膚がふやけて傷つきやすくなる。さらに、尿や便に含まれるアンモニアなどが皮膚を刺激してかぶれを起こすという。

 夏だけでなく、寒い季節でも汚れたおむつのままにしておくと、かぶれてしまう。冬は風邪を引きやすく、下痢をすることもある。下痢の場合は、便がおむつの中で広がりやすいので特に注意が必要だ。

 「予防法は、おむつをこまめに取り換え、清潔さを保つこと。かぶれがひどく、家庭で手当てしても改善しない場合は、小児科や皮膚科を受診してほしい」と細部さんは話す。

 かぶれを防ぐためには父親の協力も欠かせない。ところが、実際にはおむつ交換の苦手な父親が多く、子どもと留守番をしている時などに対処に困る場合もあるようだ。

 P&Gパンパース赤ちゃん研究所(神戸市)が昨年11月に行った月齢18か月未満の子どもを持つ父親300人への調査によると、約3割がおむつの交換が苦手と回答した。

 その理由で最も多かったのが「おむつ替えの時、子どもがじっとしてくれない」(40・3%)で、「うんちの処理が苦手」(25・3%)、「おむつを正しくきちんとつけることができているか心配」(14・7%)が続いた。また、約1割の父親が、「留守番中におむつかぶれにさせてしまったことがある」と答えていた。

 おむつの交換を嫌がる場合は、テレビをつけたり、好きなおもちゃを手に持たせたりして、注意をそらすのもいい。

 同研究所の羽牟綾子さんは、「おむつの交換は単なる排泄物の処理ではない。子どもの健康状態を確認でき、親子の大切なスキンシップの機会にもなる。コツを覚えれば難しいことではないので、父親も積極的に行ってほしい」と話している。

おむつ交換が苦手な父親へのアドバイス(細部さんやP&Gパンパース赤ちゃん研究所などの取材から)

 ▽乳幼児の肌はデリケートで、すぐにかぶれてしまうことをよく理解する

 ▽子どもと留守番をする際には、事前に、おむつ交換のタイミングや、便の状態などを把握しておく

 ▽おむつ、おしりふき、ごみ箱などを、1か所にまとめておくと便利

 ▽おむつを取り換える場所が寒かったり、おしりふきが冷たかったりすると、嫌がることもあるので、できるだけ温めておく

 ▽おしりをふいても汚れが取れないときは、ゴシゴシとこすらないで、ぬるめのお湯などで洗い流す方がいい

 ▽おしりを洗った後、ぬれているのにおむつをつけると、蒸れてしまうことも。よく乾かしてから、おむつを当てる

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090206ok02.htm