2009年02月06日(金) 08時05分
郵政見直しで軌道修正 首相、給付金発言を否定(産経新聞)
麻生太郎首相は5日の衆院予算委員会で、平成19年の民営化に伴い4分社化された日本郵政グループの経営形態について「4つに分断した形が本当に効率としていいのか見直すべき時にきている」と述べ、見直す可能性に言及した。ただ、その後、首相官邸で記者団に「政府の郵政民営化委員会が検討し、その答えを受け取るのが私の立場だ。こうしろああしろと言う立場にない」とトーンダウン。郵政民営化委の結論を尊重する考えを示した。
予算委で首相は「民営化された以上、もうからないシステムは駄目だ。健全な企業にする」と強調した。
同時に「郵政民営化担当相は竹中平蔵氏だったことを忘れないでほしい。私は総務相だっただけで、ぬれぎぬを着せられると面白くない」と述べ、小泉純一郎元首相が郵政解散を行った17年当時、民営化に「賛成ではなかった」と説明。小泉構造改革については「改革のひずみに対応するため改革を深化させる。市場経済原理主義の決別というならその通りだ」と語った。
郵政民営化法は、郵政民営化委が民営化の進捗(しんちょく)状況を3年ごとに点検すると定めており、今年3月に点検時期を迎える。発言をトーンダウンさせたのは、民営化見直しをめぐり考え方に温度差がある党内事情に配慮したとみられる。このほか首相は予算委で、定額給付金を「受け取る意思はない」と2日の党役員会で明言したとの報道に「明言したことはない」と否定した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090206-00000078-san-pol