シャープは6日、世界的な景気後退に伴う需要減に対応するため、国内の工場などで働く非正規労働者1500人を削減すると発表した。また業績悪化の経営責任を明確にするため、今年6月の役員賞与をゼロにするなどして役員の実質年収を5—3割減額する。管理職の年収も2—1割減額する。
2009年3月期の連結業績見通しについても大幅に下方修正し、純損益が1000億円の赤字になると発表した。赤字転落は1950年以来。主力の液晶テレビやパネルの価格下落による採算悪化や、携帯電話販売の不振に加え、パイオニアなど保有株の評価損計上が響いた。
液晶テレビの通期販売見通しは当初計画の1000万台を確保するが、売上高は前年比で1割以上減少。携帯電話は台数、売上高とも3割程度減る見通しだ。
業績建て直しを図るため、人員削減や液晶パネル工場の再編に加え、主力の亀山工場(三重県亀山市)の減価償却費を前倒し計上するなど構造改革を進め、人件費を含め約3000億円の経費を削減する。液晶テレビの開発・商品化の海外移管も進める。
大阪市内で記者会見した浜野稔重副社長は「下期の経営環境が続いたとしても、来期の黒字化を実現する体制の構築を図る」と強調した。
(2009年2月6日19時38分 スポーツ報知)
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