2009年02月06日(金) 21時37分
マイクロソフトは本当に独自スマートフォンを発表するのか(Computerworld.jp)
米国Microsoftが独自のスマートフォンを発売するといううわさが再熱している。あるアナリストは、そのデバイスが2週間後に開催されるGSMA Mobile World Congress(MWC)で発表されると予想している。
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昨年、Microsoftが2009年1月のConsumer Electronics Showでスマートフォンを発表するとのうわさが浮上したが、それは実現しなかった。Broadpoint AmTechのアナリスト、ダグ・フリードマン(Doug Freedman)氏は、2月16〜19日にスペインのバルセロナで開催されるMWCで、この発表が行われると予想している。Microsoftブランドのスマートフォンには、NvidiaのTegraプロセッサとQualcommの通信ベースバンド・チップが搭載される見通しであると、フリードマン氏は 2月5日付けのリポートで述べた。
Microsoftからは、このうわさについて直接的なコメントはなかった。「現時点で発表することはない。われわれは、今後もNvidiaと協力し、スマートフォン業界と消費者の体験を進化させる革新的なソリューションの提供に取り組んでいく」と、Windows Mobile担当ディレクターのスコット・ロックフェルド(Scott Rockfeld氏)は声明で述べた。
フリードマン氏は、NvidiaはほかのモバイルOSのサポートにもリソースを積極的に投入しており、その中にはiPhoneに搭載されているAppleのOS Xも含まれるかもしれないと語っている。
しかし、Microsoftが独自のスマートフォンを投入するのはばかげていると見る向きもある。「Microsoftは、携帯電話の機能をZuneに追加しようと考えているかもしれないが、そうした試みは裏目に出るだろう」と、米国J. Gold Associatesの主席アナリスト、ジャック・ゴールド(Jack Gold)氏は語った(関連記事)。「彼らは、Zuneで成功しているとは言えない。携帯電話機能を加えたからといって、この状況がよくなるとはかぎらない」(同氏)
AppleはiPhoneを発売し、たちまち大ヒットさせた。だがMicrosoftには、Appleが持っているような消費者へのアピール力が欠けている。Windows Mobileはビジネス・ユーザーからは強く支持されており、それはMicrosoft Exchangeのようなアプリケーションや、生産性アプリケーションの拡張機能をサポートしているからだと、ゴールド氏は説明した。
Windows Mobileは、すでにSamsung、Motorola、HTCなどの大手スマートフォン・メーカーにライセンス提供されており、Microsoftが消費者市場に参入する理由はないと、ゴールド氏は指摘する。「Microsoftが独自のスマートフォンを作れば、ライセンシーを敵に回すおそれもあり、そうなればライセンシーは、LiMoやAndroidなどの無料のLinuxベース・プラットフォームに乗り換えるだろう」と、アナリストらは見ている。
「Microsoftが独自のスマートフォンを投入することはないだろうが、同社とNvidiaの提携では、ゲーム・プレイをメインに据えたスマートフォンの開発が中心テーマになるだろう」と、The 451 Groupのモバイル/無線業界担当リサーチ・ディレクター、クリス・ヘーゼルトン(Chris Hazelton)氏は語った。「iPhoneは、すぐれたゲーム機としても使われており、マルチメディア・エクスペリエンスを向上させるチップを搭載するスマートフォンが増えている」(同氏)
(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
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