2009年02月06日(金) 14時44分
「かんぽの宿」日本郵政が一括売却を断念、個別検討へ(読売新聞)
日本郵政の保養宿泊施設「かんぽの宿」のオリックスへの一括売却に鳩山総務相が反対している問題で6日、日本郵政が一括売却を断念し、白紙撤回する見通しとなった。
売却に必要な鳩山総務相の認可を得るのが絶望的な上、国会でもこの問題を追及する動きが広がっているためだ。日本郵政は、売却の白紙撤回についてオリックスと最終協議する方向だ。
日本郵政の西川善文社長は4日の衆院予算委で、この問題について「ゼロから検討する」と述べ、白紙撤回を含めた見直し方針を表明していた。
日本郵政は、オリックスの了解を得た上で、売却を白紙に戻し、弁護士や不動産鑑定士ら外部の専門家らによる検討委員会で、売却方法や情報公開のあり方などを検討する。鳩山総務相は、一括売却に否定的で、収益性を高めた上で地元資本に個別売却するのが望ましいと主張しており、個別売却についての議論が進む可能性が高いとみられる。
鳩山総務相は、かんぽの宿70施設を郵政民営化の議論にかかわった宮内義彦氏が率いるオリックスグループに一括売却することについて、「『出来レース』と受け取る可能性がある」と問題視し、売却価格が安すぎ、入札の過程も不透明だとして、立ち入り検査も視野に今月4日、詳細資料の提出を日本郵政に命じている。
日本郵政の西川社長は6日午後、国会内で記者団に対し「(白紙撤回も)あり得る」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090206-00000039-yom-bus_all