「備後の一宮(いっきゅう)さん」として親しまれる福山市新市町の吉備津神社で3日夜、奇祭「ほら吹き神事」があった。参拝客約1500人が、世相と笑いをちりばめたほら話を楽しんだ。
神事は午後8時すぎに始まった。お神酒が振る舞われる中、地元住民でつくる保存会のメンバーが次々とステージに登場。1年間温めた自慢のほらを披露した。
鈴木八郎さん(63)は「麻生総理から携帯電話で立候補要請を受けた。即座にオーケーした」と笑いを誘った。オバマ米大統領、今年のえとの丑(うし)なども題材になっていた。
節分恒例の神事。鎌倉時代、立春を前に備後の各地の人たちが集い、夜通しお国自慢をしたのが始まりという。
【写真説明】自慢のほら話を披露する保存会のメンバーら