2009年02月05日(木) 00時01分
サイバーテニス理論の“カリスマ指導者”、以前からセクハラ疑惑(産経新聞)
「プロを目指してきた子供たちに、どう説明すればいいのか」。教え子へのわいせつ行為で逮捕された釜口明治容疑者は、ジュニアテニス界における「カリスマ指導者」と呼ばれていた。独自のテニス理論でスクール生を何度も全国制覇に導く一方、寮生らへのセクハラ疑惑もささやかれてきた。立場を悪用したとみられる今回の事件に、関係者に怒りと動揺が広がった。
関係者によると、アカデミーには約80人の男女の中高生が所属し、寮生はうち30人近く。大阪市住之江区内の自宅に女子寮が併設され、付近に男子寮もある。「北海道から九州まで全国の生徒がオーナー(釜口容疑者)を慕って入門して来る」という。
釜口容疑者は提携する府内の私立高にスクール生を送り出し、インターハイなどを連覇。他の指導者と一線を画してきたのが、釜口容疑者が独自に考案した「サイバーテニス」理論だった。大学院で学んだ数学の確率論を応用し、どうすればポイントを奪えるか、1000パターン以上の戦術を編み出した。
「練習では徹底的にパターンを反復して体で覚えさせる。ジュニアの世界では、これでトップクラスに成長できる」と、別のテニスコーチもその理論を絶賛する。さらに、孔子の道徳論などもメンタル面の指導に織り交ぜ、「人間的にもスクール生から絶大な尊敬を集めていた。ある種、宗教がかっていた」とも。
一方で、心酔する生徒へのわいせつ行為のうわさも絶えなかった。関係者は「お気に入りの女子生徒に付き人をやらせていた」と証言。「部屋に呼び出され、シャツを脱がされた」と話す元寮生もおり、卒業後に弁護士に被害を相談したケースもあったという。
釜口容疑者が逮捕された4日、寮の窓はカーテンで閉ざされ、インターホン越しに男性が「今は答えられない」とだけ話した。
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