「円天」と称する疑似通貨を発行し、全国の会員から多額の資金を集めた健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(東京、破産手続き中)が、赤字続きだった二〇〇〇年から七年間で、同社会長の
これとは別に仮払金などとして波容疑者に約六億八千万円が渡っており、経営が悪化する中、利益を優先的に確保しようとしたとみられる。警視庁と宮城、福島両県警の合同捜査本部は、波容疑者を含め幹部ら二十二人の逮捕状を用意しており、五日逮捕する方針。
同社が東京地裁に提出した決算書によると、L&Gは〇一年六月期—〇五年同期に波容疑者への報酬として年六千六百万円を計上。〇六年同期は約九千二百万円、
このほか、波容疑者へは仮払金として約五億四千七百万円、貸付金として一億三千七百万円がそれぞれ渡っていた。波容疑者以外の取締役九人の報酬は年一千万—三千万円で、七年間で計約八億三千五百万円だった。
L&Gは〇一年から、年利36%をうたい「協力金」名目で会員から集めたが、赤字がふくらみ続け、〇七年六月期は六百八十五億円の債務超過に陥っていた。