国の特別天然記念物アホウドリの新たな繁殖地を設けるため、伊豆諸島の鳥島で生まれたヒナ15羽が5日、約350キロ南の小笠原諸島の聟島(むこじま)まで、ヘリコプターで移送された。
山階鳥類研究所が昨年から5か年計画で、環境省や米国魚類野生生物局と共同で行っている事業で、2回目の引っ越し。
環境省によると、生後35日前後のヒナは、鳥島の営巣地で移送用の木箱に1羽ずつ入れられたのち、約1時間半のヘリでのフライトで聟島に無事に到着した。まだ歩けないため、放鳥場所にうずくまっているという。
移送後は5月ごろの巣立ちの時期まで、山階鳥類研究所の研究員により人工飼育される。
アホウドリは生まれ育った島を記憶し、3—5歳になるとふるさとに戻って繁殖するため、今後、聟島に新繁殖地を形成することを狙っている。
(2009年2月5日21時31分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090205-OHT1T00283.htm