父親が名誉会長を務める大手スーパーのイオンに便宜を図ったかのように2冊の本で書かれ、名誉を傷つけられたとして、民主党の岡田克也副代表が、自民党職員の田村重信・政務調査会首席専門員に1100万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は5日、請求棄却の一審判決を変更、110万円の支払いを命じた。
一審東京地裁判決は2冊とも「疑惑があると指摘した論評にとどまる」と判断したが、渡辺等裁判長はうち一冊について「疑惑を指摘した重要部分について事実とは認め難く、免責されない」として、名誉棄損に当たると認定した。
判決によると、岡田副代表は旧通産省官僚だった当時、両親が設立した不動産会社の取締役を兼任。田村専門員は2007年出版の民主党に関する本で、「スーパーの全国展開を推進した不動産会社と通産省の関係で、何らかの便宜を図ったのではないか」と虚偽の記載をした。
(2009年2月5日20時59分 スポーツ報知)
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