三越伊勢丹ホールディングスは5日、2009年3月期の連結業績見通しを下方修正し、売上高が従来予想より600億円少ない1兆4200億円、純利益は160億円少ない110億円の見通しと発表した。
消費不振の深刻化でほかの大手百貨店も相次いで業績予想を下方修正。各社は営業時間の短縮や出店の取りやめなどコストを減らす取り組みを強化している。
本年度の通期業績は高島屋が約20年ぶりに売上高が1兆円を割り込む見通しのほか、大丸と松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングも業績予想を3回下方修正した。
業績悪化は主力の衣料品や宝飾品の売り上げが落ち込んでいるのが要因。節約志向の高まりで消費者は低価格の独自商品を打ち出す「ユニクロ」などに移っており、三越伊勢丹の石塚邦雄社長は「無駄を削減し、売り上げが減少してもやっていける体力をつける必要がある」と話す。
三越伊勢丹は店舗の改装など投資計画を大幅に縮小するほか、一部店舗の営業時間短縮なども検討。J・フロントは浜松市への出店を取りやめ、経営資源を地方から東京や大阪などの大都市に集中させる構えだ。
(2009年2月5日18時03分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090205-OHT1T00247.htm