マツダは4日、2009年3月期決算の連結業績予想を下方修正し、本業のもうけを示す営業利益が900億円の黒字から250億円の赤字になると発表した。営業損失は8期ぶり。金融危機で販売が急減し、円高も響いた。三菱自動車や総合化学メーカーの東ソー(周南市)の純損益も赤字予想となり、中国地方に拠点を置く大手メーカーの業績はほぼ総崩れとなった。
東京で会見した山内孝社長は「1—3月に続き、4—6月も厳しい生産台数になる」と減産が続く見通しを説明。「中期経営計画の目標値は修整になると思う」とし、10年度に世界販売160万台を目指す拡大戦略を見直す考えを表明した。
08年度の世界販売見通しは124万台で、中間決算時の140万5000台から11.7%引き下げた。主要市場の国内、欧州、北米ではいずれも10%を超える下方修正。対ドル、ユーロなどでの円高が、通期では営業利益ベースで1030億円の減益要因となる。
純損益予想も500億円の黒字から130億円の赤字に修正した。売上高は3兆円から2兆5500億円に引き下げた。経営環境の悪化を受け、労務費の圧縮、経費・研究開発費の見直し、設備投資の削減などを実施する。