島根大松江キャンパス(松江市西川津町)の廃液処理施設で3日発生した硫化水素は、硫黄化合物を含むアルカリ性廃液と、酸性廃液を混ぜたことで化学反応して発生したとみられることが4日、同大の調査で分かった。島根大は廃液の処理方法を見直す。
同大によると、発生前日に研究室などから出たアルカリ性廃液計約50リットルには実験の過程で硫化ナトリウムが含まれていたという。硫化水素発生で軽いけがをした大学職員男性(50)は廃液に添付された書類の濃度などから安全と判断し、中和する目的で酸性の廃液計約330リットルと混ぜ合わせたという。
松江保健所によると硫化ナトリウムは酸性の液と化学反応して硫化水素が発生するという。同大ではこれまで回収業者に廃液を渡す際、酸性廃液とアルカリ性廃液と混ぜて中和していたという。
今回の事故を受け、大学は廃液を混ぜ合わせることを中止した。