疑似通貨「円天」を売り物にした「エル・アンド・ジー(L&G)」の巨額組織的詐欺事件で、同社会長
会員から集めた約千二百六十億円のうち、七割近くの約八百四十五億円は、年利36%を支払うとうたった「協力金」名目だったことなど資金集めの実態も判明した。
配当などで会員に返済した資金もあるが、約四百二十三億円が未返済。資産は波容疑者の親族の預金など約十四億円しか残っていないという。合同捜査本部は資金の詳しい使途を調べる。
合同捜査本部の調べでは、L&Gは二〇〇一年に協力金名目の資金集めを本格化。しかし、二〇〇〇年には、寝具販売の不振などから経営が悪化しており、
会員からの資金約千二百六十億円は、二〇〇〇年七月から〇七年十月にかけて、波容疑者名義の二十一口座に入金された。協力金のほか、「五万九千円預けると三年後に十万円になる」とうたった「あかり価格」名目が約二百七億円、出資額と同額の円天を支給するとした「保証金」名目が約六億円などだった。
このほかの名目で集めた資金も二百二億円あったという。