今春入社予定の学生の内定取り消しが問題となったマンション分譲大手の日本綜合地所は五日、自力再建を断念し、東京地裁に会社更生手続きの開始を申し立て、受理されたと発表した。同社は内定を取り消した五十三人すべてに対し、補償金百万円を支払い済みとしている。負債総額は千九百七十五億円。
不動産市況の悪化を受け、マンション販売が低迷。金融機関が融資姿勢を厳格化し資金繰りも行き詰まり、事実上
同社は業績悪化を理由に、昨年十一月、学生の内定を取り消し、十二月には補償金として一人当たり百万円の支払いを決めた。また、三人の学生が加入し補償問題を協議してきた全国一般東京東部労組が、同社が内定の取り消しを謝罪し、三人に解決金を支払うことで協議を終結したと、二日に明らかにしたばかりだった。
東京証券取引所は五日、日本綜合地所の株式を三月六日付で上場廃止にすると発表した。