2009年02月05日(木) 21時08分
<日本綜合地所>会社更生法適用 負債額1970億円(毎日新聞)
マンション分譲の日本綜合地所は5日、東京地裁に会社更生法の適用を申し立て、受理されたと発表した。負債総額は1970億円で、帝国データバンクによると、今年に入って最大の倒産という。金融危機による市況低迷で資金繰りが急速に悪化し、自力再建を断念した。同社は昨年秋、いったん採用を決めた学生53人全員の内定を取り消したことで社会的に注目された。
東京証券取引所は同日、日本綜合地所株を3月6日付で上場廃止にすると発表した。
日本綜合地所は93年2月設立。05年ごろからマンション用地を積極的に取得するなど、業績拡大を目指し、08年3月期の連結売上高は過去最高の1189億円を計上した。同期末のグループ従業員は649人。
一方で、用地取得資金を金融機関から借り入れていたため、急激に借入金が拡大。金融危機の深刻化を受け、昨年10月ごろから資金繰りが急速に悪化した。金融機関からの新規融資を受けることも不可能になり、資金繰りに行き詰まった。
西丸誠社長は5日の記者会見で、「急激な金融情勢の変化は予想できなかった。特に不動産会社への融資姿勢は厳しかった」と述べた。
また、内定取り消し問題は、学生3人が加入して交渉を続けていた全国一般東京東部労組と同社が今月2日に協定書を締結し、組合員以外の学生も含め補償金一律100万円を支払うことで解決したという。【瀬尾忠義】
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