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2009年02月04日(水) 22時15分

米政権の出方見守りたい 中国高官に金総書記中国新聞

 【北京4日共同=磐村和哉】北朝鮮の金正日キムジョンイル総書記が中国共産党の王家瑞おうかずい対外連絡部長と一月二十三日に平壌で会談した際、オバマ米政権について「どういう出方をするのか見守りたい」と話していたことが四日分かった。中朝関係に詳しい外交筋が明らかにした。北朝鮮のオバマ政権への認識が明らかになるのは初めて。

 また同筋によると、中国側は金総書記の健康状態について「握手した際の感触や、会談や食事の際のしぐさなどに不自然な印象はなく、何の問題もないように見受けられた」と判断しているという。

 同筋によると、会談でオバマ大統領の就任式が取り上げられた際、金総書記は米朝関係を念頭に置いたように「見守りたい」と発言した。しかし、具体的な評価には言及しなかった。

 オバマ政権で対北朝鮮政策を担当する陣容や政策の方向性が明確になるまでは静観するとともに、米朝対話継続を期待する姿勢を反映したものと受け止められている。

 北朝鮮は三日からクリントン政権時代に北朝鮮政策に関与した元当局者や与党民主党に近い研究者らの訪問団を受け入れており、この訪問団との間でオバマ政権の対北朝鮮政策について集中的に意見交換するとみられる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902040307.html