日本マクドナルドホールディングスが四日発表した二〇〇八年十二月期連結決算は、低価格戦略と二十四時間営業の拡大が貢献し、フランチャイズ店も含めた全店売上高が前期比4・9%増の五千百八十三億円と外食業で初めて五千億円を突破した。不振の外食業界で「独り勝ち」の状態となった。
流通業界では、ユニクロを展開するファーストリテイリングや家具量販店のニトリなどの業績が好調。マクドナルドを含めた三社に共通するのは、節約志向に対応した低価格と、個性ある商品・店舗の開発。低コストの原材料調達や積極的なPR戦略も、不況下で収益を稼ぐ原動力になっている。
マクドナルドは、百円の低価格メニューやコーヒーの販売強化、テレビCMの活用が成功。純利益が58・5%増の百二十三億円で、〇一年の上場以来、最高を記録。営業利益も16・8%増えた。
ファーストリテイリングも年末年始商戦が好調で、〇九年八月期の純利益見通しを上方修正した。低価格で高品質の独自商品が支持されている。
ニトリは、海外で低コスト生産した家具を低価格で販売。〇九年二月期は二十二年連続で増収増益を見込んでいる。