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2009年02月04日(水) 20時42分

給付金「受け取らない」 首相、党役員会で明言中国新聞

 麻生太郎首相が二日の自民党役員会で、定額給付金について「受け取る意思はない」と明言していたことが分かった。複数の党幹部が四日、明らかにした。首相はこれまで受給するかどうか態度を明確にしていない。高額所得者の受給に関し「さもしい」と発言したことを考慮したとみられる。ただ首相はその後、景気刺激の観点から高額所得者も受給すべきだと強調し、既に多くの閣僚が受け取る意向を表明。野党が国会審議で整合性を追及するのは必至で、与党内でも制度への疑問が再燃しそうだ。

 複数の党幹部によると、首相は党役員会の席上、給付金の受給について「そろそろ意思を明確にするほうがいい」と提案された。いったんは「まだ決めてない」と述べたが、出席者の一人が「いつまでも意思表示しなければ、優柔不断だと思われる」などと指摘すると、受け取らない考えを表明したという。

 首相はこれまで衆院予算委員会などで「二〇〇八年度第二次補正予算が成立し、地方に配分される段階で判断する」としていた。出席者の一人は「同席者のほとんどは当然受け取ると思っていたので、あきれたような雰囲気だった」と語った。

 首相は昨年十二月の国会答弁で「多額の金をもらっている人が一万二千円をちょうだいというのはさもしい。人間の矜持きょうじの問題」と述べ、高額所得者は自発的に受給を辞退するのが望ましいとの見解を示した。

 しかし一月六日には「生活給付金というイメージでスタートしたが、経済情勢が大きく変わった。消費刺激の方に重点が置かれている」として受給を促す方針に転換。その後「さもしい」との発言も事実上撤回した。

 これを受け、閣僚十七人のうち十一人が受け取る意向を表明。当初は辞退する方針だった公明党の太田昭宏代表も受給する考えを示している。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902040298.html