2009年02月03日(火) 20時24分
<選挙>北九州市議選 偽投票用紙は同質の紙 「63枚、同工程で作製」 組織的に正規用紙持ち出しか(毎日新聞)
◇色や大きさ本物と酷似
北九州市議選(7選挙区)で偽の投票用紙が見つかった問題で、5選挙区の偽用紙63枚はいずれもほぼ同質の紙であることが、同市選管の調べで分かった。正規の投票用紙とそっくりの色と大きさにそろえて準備したとみられる。県警は、何者かが大量の偽用紙を作り、組織的に投票所から正規の投票用紙を持ち出したとの見方を強め、公選法違反(詐偽投票及び投票偽造、増減)容疑で捜査している。
正規の投票用紙は縦12・8センチ、横8センチで、色はやや黄色がかった薄い青色をしている。市選管が偽の投票用紙が見つかった5選挙区に聞き取りをしたところ、偽用紙は多少のずれはあるが、どれもほぼ正規の用紙と同じ大きさで、微妙な色合いもそっくりだった。
ただ、正規の用紙は開票しやすいように、折り曲げても時間がたつと自然に開く上質の紙を使っていたが、偽用紙は四つ折りなどにすると開かず、選挙名などの印字もないため、すぐに偽物と見分けがつくという。
これまでの調べでは、投票された偽用紙63枚のうち、名前の記述があったのは1枚だけで、他は候補者の名前を書かずに白紙で投票されていた。
色や大きさ、手触りなどから、市選管の担当者は「各区の選管の話を総合的に判断すると、偽用紙は同じ工程で作ったもの、あるいは用意されたものと考えられる」と話した。一方、「『投票の秘密』という原則から有権者による投票段階で、偽用紙をチェックするのは難しい」と語った。
開票作業での票の数え間違いなどのミスはなかったため、市選管は偽投票用紙の分析はこれ以上しないとしている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090203-00000027-maiall-pol