境港市の水産加工会社「日吉水産」所有のカニかご漁船第38吉丸よしまるがロシア当局に拿捕だほされた事件で、近藤基彦こんどう・もとひこ農林水産副大臣は三日、同市で記者会見し、乗組員解放の見通しについて「ロシア側は前向きな姿勢を示している」と述べ、交渉が進展していることを明らかにした。
近藤副大臣は、解放時期について「ロシア側が漁船を調査中で、交渉している段階だ」と明言を避けた。また船舶電話を通じて乗組員全員が家族と連絡を取り合ったことを説明。「北方での拿捕に比べ、無線使用や水の補給など人道的だ」とロシア側の対応を評価した。
近藤副大臣はこの日、日吉水産を訪れて乗組員の家族と面会。「一日も早い帰国を最優先としたい」と述べ、外務省と連携して早期解放に全力を尽くすことを約束した。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902030345.html