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2009年02月03日(火) 14時41分

株の架空取引18億円被害か、詐欺容疑で2人逮捕読売新聞

 架空の株取引話を持ちかけて現金をだまし取ったとして、宮城県警は3日、貸金業「とうしん」代表の備後徹保(66)(仙台市宮城野区)と、元従業員東條剛志(32)(同市若林区)の両容疑者を詐欺の疑いで逮捕した。

 被害者数は北海道や東北、関東など14都道県の高齢者や女性ら約130人、被害額は計約18億数千万円に上るとみて、余罪を追及している。

 発表では、2人は昨年2月下旬頃、岩手県花巻市の無職男性(71)に電話して「いい上場株がありますから買いませんか。これは上がりますから」などと勧誘し、株を買ったように装って同社の銀行口座に約133万円を振り込ませ、だまし取った疑い。

 関係者によると、2人は約10年前から、入手した投資家名簿を基に、投資家に接触を図った。最初、未公開株への投資を勧め、架空の「売買報告書」を作成して信用させ、その上で、上場株の売買を持ちかける手口だったという。不審に思った顧客から問い合わせがあると、だまし取った金の一部をニセの配当金として支払うなどして、発覚を逃れていたという。

 同社は、1993年に貸金業の登録を行ったが、証券業は未登録だった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090203-OYT1T00421.htm