記事登録
2009年02月03日(火) 21時56分

醜い特権意識 「対岸の火事」ではない産経新聞

 「言語道断! 現行犯で逮捕されてもおかしくないケースだ。そうなれば懲戒免職になり、余計な退職金も払わずに済んだのに」

 成田空港の手荷物検査場で昨年12月24日、女性係員にトレーを投げつけ、千葉県警に暴行容疑で書類送検された上、停職処分を受け辞職した警察庁の元キャリア警視(36)。警察関係者にその話題を振ると、怒髪天をつく勢いでまくし立てました。

 元警視の暴行は、150ミリリットル容器に入った男性用化粧水が機内に持ち込めないことを指摘されたことがきっかけ。せっかくのクリスマスイブにプライベートの海外旅行を邪魔された−と思ったのかは知りませんが、「警察庁の警察官だ」「(県警)本部長を呼べ」と暴言を吐いたそうです。

 この事件を耳にしたとき、先日聞いたタクシー運転手の話を思いだしました。運転手の話では、道順や料金で酔客とトラブルになることがときどきあり、その中には「おれは○○新聞の記者だ。お前の言動を書くからな」と脅すやからもいたというのです。

 民俗学者の大月隆寛さんは平成17年5月19日付の本紙で、JR福知山線脱線事故の会見でJR西日本幹部を罵倒(ばとう)する記者の姿勢を取り上げ、「どんな醜い特権意識がひそんでいるか」と問題視しました。警察官僚と新聞記者、立場は違えど「対岸の火事」ではないと思いました。(宇)

【関連記事】
下着盗んだ前毎日支局次長を懲戒解雇
警察の懲戒処分は252人 昨年1年間、警察庁まとめ
不倫もバレた!?成田空港で大暴れ警視辞職
生徒に「愛してる」メール、高校教諭処分
「風呂のぞきたい」 警部補が入浴中の女性の下着盗む

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090203-00000619-san-soci