国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員の経験がある広島県内の3人が活動を振り返る「国際理解セミナー」が1日、広島市南区の市留学生会館であった。住宅や教育などの環境が不十分だった派遣国の現状を訴えた。広島平和文化センターの主催で、市民ら約100人が参加した。
中米ホンジュラスに昨年3月まで2年滞在した設計事務所経営木村哲也さん(33)=東広島市=は、ブロック造りなどの民家130軒の建設を子どもたちと進めた経験を紹介した。「不衛生な家に住む人はまだ山ほどいる」と、さらなる協力の必要性を強調した。
アフリカのウガンダで理数科教育を担当した中学校講師大下知慶さん(31)=安佐北区=は「生徒は教科書が買えないぐらい貧しい。実験の授業には大きな反響があり、やりがいを感じた」と報告した。特別支援学校教諭金丸樹理さん(33)=東区=は、タイのろう学校での活動を振り返った。
【写真説明】青年海外協力隊の元隊員たちが活動を報告したセミナー