入院患者の1人が亡くなるノロウイルス(小型球形ウイルス)の集団感染が発生した広島県神石高原町の県立神石三和病院。町唯一の総合病院では1日、看護師らが感染拡大防止の対応に追われた。
1日は、医師や看護師、栄養士が入院患者への食事提供法などを協議。プラスチック製使い捨て容器の使用を始めた。また、看護師が各病室のテーブルやベッドの手すりを薬剤で消毒し、対応状況を県へ報告した。
同病院では1月23日から、入院患者と職員が下痢や嘔吐(おうと)、腹痛を訴えていた。当初は風邪やインフルエンザとみていたという。ノロウイルスは感染力が強いため当面、感染患者との面会は制限し、院内での集団リハビリ訓練は休止する。
吉村福代総看護師長は「衛生管理には十分気を配ってきたが、集団感染が起こったのは残念。吐物の処理法などを徹底し、これ以上広がらないようにしたい」と話していた。
【写真説明】病室のテーブルを消毒する看護師